2004年 03月 06日
RoboCup |
現在では、日本全国で多数のコンテストが開かれており、小学生や中学生から一般成人まで様々なレベルがあるが、特にレベルが高いコンテストはRoboCupとROBO-ONEであろう。
RoboCup
2000 年の情報処理学会会誌「情報処理」Vol.41,No.3「インタラクティブ・エッセイ」で、RoboCup提唱者の北野宏明は、同コンテストは日本から提唱された世界数十国の研究者による国際共同研究であり、コンテスト参加により生み出される技術を、災害救助やいろいろな社会・産業基盤に応用することを目的としており、様々なタイプのロボットを対象としている。
目標として「2050 年までに完全自律ヒューマノイド・ロボット・チームを作り、人間のワールド・カップ・チャンピオン・チームに勝つ」ことをあげているが、これは「次世代産業基盤となる技術体系の確立と人工知能・ロボット工学の進展を、明確な到達評価および標準問題を設定することにより達成する」ためだ。
北野は人工知能の専門家だが、脳は身体の発達と共に発達してきたため、人工知能研究に人間のような身体を持つロボットの研究が欠かせないと考えている。
RoboCup はサッカー、災害にレスキュー、ジュニアの3種類がある。サッカーは小型・中型・4足歩行の3種類の自律移動ロボット、シミュレーション、ヒューマノイドに分かれている。RoboCupは国際委員会を設置し、日本ではNPOの日本委員会が運営し、1997年の第1回を名古屋で開き、1998年からは日本だけでなく世界大会が世界各地で開催している。
前述の「インタラクティブ・エッセイ」で日立ソフトウェアエンジニアリングの大野晋は、開発資金が豊富なことが良いとは限らないこと、条件が複雑になるほど定石手法が使えなくなることを上げて、学生には限られた開発資金で高い目標に挑戦させ、研究を管理し、技術のブレイクスルーを意識させるために、RoboCupのようなイベントが重要だと述べている。北野は、大野の発言を受けて、RoboCupの勝利には創造性、研究管理能力、基礎的エンジニアリング・スキルが重要であり、個別研究だけでなく、プロジェクト管理能力が重要だと答えている。
* RoboCup日本委員会メンバー例
委員長:浅田稔(大阪大学)。副委員長:北野宏明(ソニー)、松原仁(電子技術総合研究所)、松元明弘(東洋大学)。委員:秋田純一(東京大学)、浅間一(理化学研究所)、奥乃博(NTT 基礎研究所)、嶋田晋(中京大学)、神成淳司(国際情報科学芸術アカデミー、ソフトピアジャパン)、鈴木昭二(大阪大学)、中島秀之・野田五十樹・橋田浩一(電子技術総合研究所)、中村恭之(奈良先端科学技術大学院大学)、成澤竜也・盛田明彦・矢澤洋一(日本経済新聞社)。
委員構成を見ると、大学教授、国立研究所研究者、大企業研究者、地方自治体第3セクター研究者、新聞社などで、RoboCupをビジネスにつなげようという発想はあまりないようだ。
RoboCup
2000 年の情報処理学会会誌「情報処理」Vol.41,No.3「インタラクティブ・エッセイ」で、RoboCup提唱者の北野宏明は、同コンテストは日本から提唱された世界数十国の研究者による国際共同研究であり、コンテスト参加により生み出される技術を、災害救助やいろいろな社会・産業基盤に応用することを目的としており、様々なタイプのロボットを対象としている。
目標として「2050 年までに完全自律ヒューマノイド・ロボット・チームを作り、人間のワールド・カップ・チャンピオン・チームに勝つ」ことをあげているが、これは「次世代産業基盤となる技術体系の確立と人工知能・ロボット工学の進展を、明確な到達評価および標準問題を設定することにより達成する」ためだ。
北野は人工知能の専門家だが、脳は身体の発達と共に発達してきたため、人工知能研究に人間のような身体を持つロボットの研究が欠かせないと考えている。
RoboCup はサッカー、災害にレスキュー、ジュニアの3種類がある。サッカーは小型・中型・4足歩行の3種類の自律移動ロボット、シミュレーション、ヒューマノイドに分かれている。RoboCupは国際委員会を設置し、日本ではNPOの日本委員会が運営し、1997年の第1回を名古屋で開き、1998年からは日本だけでなく世界大会が世界各地で開催している。
前述の「インタラクティブ・エッセイ」で日立ソフトウェアエンジニアリングの大野晋は、開発資金が豊富なことが良いとは限らないこと、条件が複雑になるほど定石手法が使えなくなることを上げて、学生には限られた開発資金で高い目標に挑戦させ、研究を管理し、技術のブレイクスルーを意識させるために、RoboCupのようなイベントが重要だと述べている。北野は、大野の発言を受けて、RoboCupの勝利には創造性、研究管理能力、基礎的エンジニアリング・スキルが重要であり、個別研究だけでなく、プロジェクト管理能力が重要だと答えている。
* RoboCup日本委員会メンバー例
委員長:浅田稔(大阪大学)。副委員長:北野宏明(ソニー)、松原仁(電子技術総合研究所)、松元明弘(東洋大学)。委員:秋田純一(東京大学)、浅間一(理化学研究所)、奥乃博(NTT 基礎研究所)、嶋田晋(中京大学)、神成淳司(国際情報科学芸術アカデミー、ソフトピアジャパン)、鈴木昭二(大阪大学)、中島秀之・野田五十樹・橋田浩一(電子技術総合研究所)、中村恭之(奈良先端科学技術大学院大学)、成澤竜也・盛田明彦・矢澤洋一(日本経済新聞社)。
委員構成を見ると、大学教授、国立研究所研究者、大企業研究者、地方自治体第3セクター研究者、新聞社などで、RoboCupをビジネスにつなげようという発想はあまりないようだ。
by entrepartners
| 2004-03-06 20:42
| 自作ロボット産業